About us
ここでは、私たちがどのような団体であるのかをご紹介します。
坊ちゃんLab.
私たちは2016年6月に発足した、東京理科大学公認団体「坊ちゃんLab.」です。 現在17名のメンバーが所属し、創域理工学部生命生物科学科の前澤創教授をはじめとする本学教員の指導のもと、合成生物学の国際大会であるiGEMへの出場およびGold Medalの獲得を目標に活動しています。
メンバーは分子生物学・遺伝子工学に加え、物理学、有機化学、薬学、生命倫理学など多様な分野に関心を持つ学生で構成されています。実際に、生命生物科学科、生命システム工学科、生命創薬科学科、薬学科、応用物理学科など、複数の学科にまたがる学生が所属しており、それぞれの専門性を活かした多角的な視点から研究を推進しています。
iGEM とは
iGEM(The International Genetically Engineered Machine competition)は、遺伝子工学などを用いて各チームが設定した社会課題に対し、新たな機能を持つ生命システムを設計・構築し、その有用性や独自性、プロジェクトの完成度などを競う国際的な学生コンペティションです。 毎年パリで開催され、MIT や Harvard University をはじめとする世界中のトップレベルの大学が参加しています。
その性質から「生物版ロボコン」とも例えられますが、実際には生物学にとどまらず、機械工学、情報科学、統計学、倫理学など、複数分野を横断してプロジェクトを遂行する点が大きな特徴です。
合成生物学とは
合成生物学は、遺伝子を「パーツ」として捉え、それらを組み合わせることで新たな生命システムを設計・構築する学問分野です。従来のように生物現象を観察・解析するだけでなく、「設計する」ことで生物の理解を深める点に特徴があります。
iGEMでは、これらの遺伝子パーツが「Part Registry」として共有されており、誰もが利用可能なオープンな基盤が整備されています。さらに近年では、タンパク質工学や計算科学の発展により、自然界には存在しない新規タンパク質の設計も可能となっています。これにより、特定の目的に最適化された機能性分子の開発が急速に進展しています。
今年度のプロジェクト
今年度は、合成生物学を用いた塩害問題へのアプローチに取り組んでいます。現在地球の陸地の1割で塩害が起こっており、人口増加に伴う食料需要の増大とも相まって、農業生産に大きな制約を与えています。
私たちは、塩害環境下において植物が過剰に放出するストレス応答分子に着目しました。特にエチレンは、低濃度では成長促進や防御応答に寄与する一方で、高濃度では根の伸長抑制など負の影響を引き起こすことが知られています。
そこで本研究では、過剰なエチレン生成を間接的に制御するため、前駆体であるACCを分解する酵素(ACC deaminase)に注目しました。この酵素を、根圏微生物である枯草菌の細胞表層に提示することで、ACCを効率的に分解し、植物の過剰なストレス応答を抑制するシステムの構築を目指しています。